ネパールトレッキング DAY22ー24(アンナプルナサンクチュアリ編2)
【24Mar Day22 デウラリ標高3200m〜アンナプルナベースキャンプ(ABC)4130m (↑930m) 7キロ 7時間歩く】
目指すは、ABCへ。たった7キロ先、とはいっても、その7キロは困難の道のりだった。朝7時半にデウラリ出発。やる気満々ででたが、すぐに道を失う。(正確には道が変わっていたのだ。)MAPの道が氷河が邪魔して塞がれている。そのまま氷河の上を進んだが、足跡を失う。少し進んだが、危険と判断して、引き返す。
探すとどうやら、川向こうに渡る橋があり、トレッカーが数名見えた。どうやら、そっちの道らしい。(こういう大事な事は、看板だしといてくれい)正しい道に戻ったら、山の谷間を川沿いに進んでいく道。いい景色なんだけど、この辺からずっと雪道が続く。
谷間を歩いて、本当の道にやっと合流。また、こっからの上りが続く。完全に雪道なんで、アイゼンつけて上ってく。
道は分かりやすくなった。周り雪道なので、1本の雪のトレイル(足跡)をひたすら、辿っていけばいい。
こんな感じ。もう迷うことはない。
でもね、雪が新雪なので、歩きづらいんよ〜。足がズリッと滑るし、いきなりズボッと潜ったり。体力消耗して、これがなかなか進まないんだ。
4キロ先のマチャプチャレBCには3時間後に到着。すでに結構バテバテ。40分程休んで、おやつタイムして出発。最後の3キロは、すごい絶景の中を黙々と歩く。やっぱり歩きづらく、全然進まない。
こんな景色の中、周り誰もいない。何の音もしない。360度雪山に囲まれて、すごい迫力だ。凄い空間に今いることを実感。
目の前にABCが見えた!
でも全然着かねえ…。3キロが長い…。1歩が短い。
ナマステ!やっと最終地点ABCに到着!
ここの宿は4件。着いたら「ゆっくり休みなさい」って歓迎してくれた。最初、着いた嬉しさより、疲れがガクンときた。そのあと、よく来たなあ…とジワジワ実感湧いてきた。後は、何も考えずに、ただボ〜っと雪山を眺めてた。
サンクチュアリというコースの名前どおり、ここからの景色は大絶景。
ここだけ、まるで天界みたい。
ただひたすら、見とれていた。
夕日で、赤く染まるマチャプチャレ。
感慨深い。
ABCは標高4130m、今回は既にサーキットのコースでこのくらいは高度順応してるので、全く高山病の症状なし。通常は、高度順応のために、1こ手前のマチャプチャレBC(3700m)で1泊するといいらしい。デウラリ〜ABC間は、今回は雪道なので、悪戦苦闘しましたが、季節がよければ、絶景を楽しめる最高の道のりです。この道のりは、サンクチュアリコースのハイライト、ゆっくり味わって歩いてね。
【25Mar Day23 アンナプルナベースキャンプ(ABC)標高4130m〜シヌワ2340m (↓1790m) 17キロ 8時間歩く】
ここからは、来た道を戻っていく。昨日の疲れも残っているが、一度通っているので、道の感じ、アップダウン、村と村の距離感、すべて分かっているので気持ちが楽。今日どこまで、歩いていけるか?行けるとこまで行こう、そう思って、朝の7時に出発。
朝のABCより、すぐの小高い丘に上ってみた。出発前に最後の絶景を堪能する。右の赤い屋根が宿です。
丘を上ったら、巨大な氷河が目の前に。山も氷河も凄い迫力に、言葉を失う。時間が止まったような、目の前に巨大なものが停止してるような。
そして出発。まだ朝なので、雪道が凍っており、昨日の歩きづらさはなく、アイゼンつけて、ザクザク進んでいく。もうただ絶景の中を、ひたすら下る。
よくこんなキツイ道を昨日上ってきたな〜と感じながら、今度は軽々と下っていく爽快感。昨日上りでかかった時間の半分以下で、下る、下る。
こんな大きな氷河を渡る道もあった。前のトレッカーに続いていく。ちゃんと足跡があり、トレイルになっているので、大丈夫。
今日の自撮り。早く降りたい気持ちと、まだ名残り惜しい気持ちと、両方入り混ざった感じ。こんな景色、経験は、そうそう味わえないのだから。
あの絶景のたった3時間後には、またこんな暖かい、緑の道に戻ってしまった。全く信じられない。
写真は、重い荷物を運ぶポーター。村と村の間、車が通れないので、荷物は人力で全部運ぶ。このトレッキング中に、何人もすれ違い、ナマステと声を掛け合う。彼らに敬意を払って、必ず道をゆずります。
さらに、下って、下って、大雨が降る直前で、シヌワの村にギリギリセーフで到着。結局、来る前に泊まった宿の手前まで降りてきた。1800mのダウン、もう寒くはなかった。1日よく歩いてきたので、今夜も、もりもりダルバート。たらふく食べて、おやすみなさい。
【26Mar Day24 シヌワ標高2340m〜ランドルック1640m (↓700m) 12キロ 7時間歩く】
いろんなことが起きた1日。シヌワ〜ランドルックまでの道のりは、12キロ、なんだ楽勝じゃんと思ったら、アップダウンがあって、少し大変な道のりだった。
上りのチョムロンを終えてひと休み。途中のジヌを通り過ぎて、ランドルックを目指すが途中で道に迷う。そうすると、すぐにネパリが道を教えてくれた。(こっちから道尋ねたわけじゃないのに!それも2回も!)こういうタイミングって本当になんだろう?って思うんだ。恵まれている、導かれているって感覚、本当感謝する。
もうのどかな緑の農村を歩く道。
こんな道、まだ上り始めたばかり。
チョムロンの町の手前から続く、上り階段地獄。もういい加減にしてください(笑)ってくらいに、アップが続く。この町に生まれなくて、本当よかったよ。だって、この町どこに行くのも、階段だからね…。
今度はジヌへの長い下りの後は、こんな長〜〜い吊橋を渡る。今までで渡った最長の吊橋でした。気持ちよかった〜!でも多分、高所恐怖症の人は駄目ね。
段々畑の真ん中に住む気分って、どんなだろうか?
今日のマチャプチャレ
昨日の朝は、あの山のふもと付近にいたんだよなあ…。もう完全に下界になっちゃった。
村の働く人 1
毎日階段上り降りだから、お爺さんも足腰すごい強いわ。
村の働く人 2
干し草は家畜のために、蓄えたもの。こんな干し草の山が、村のあちこちにあった。
いろんなことがあったというのは、、、
まずはランチ休憩中に、友達から届いたメールを読んだ。(それまでは、山の中にいたんで電波ずっと入んなかったんだ)その内容は、3月末まで国際線が飛ばないということ、当分の間は長距離バスが出ないということだった。僕の帰国便は4月4日なので、まだ大丈夫と思ってた。
次に、ランドルックまで後ちょっとというところで、通り過ぎるお婆ちゃんが、僕が、ランドルックに行こうとするのを、止めた。お互いにカタコトなので、詳しくは分からないが、ポリスがどうとか言ってた。まあ、それでも、せっかくここまで来たし、行くよと言って別れた。まあ、ランドルックでなんか事件でもあったかな?と思って、無事に到着。
いつもどおり、宿を探すが、宿は沢山沢山あるのに、宿泊拒否だ。「コロナの影響で村中閉まっているので、次の村に行きなさい、1時間だから」と言われた。でも、次の村が開いてる保証はないよなぁ、と考えて、ランドルックで何軒か当たってみたら、親切な人(宿)がいて、泊めてくれた。宿はレストランを兼用してるので、今日の宿と食事は確保!
着いてすぐ、7日ぶりの洗濯、ホットシャワー、部屋で充電ができて、この村は電波が届き、ネットができるのに、感動〜。あ〜本当に生き返った。
でも、昨日とは、またこれまでとは、違う村の雰囲気、村人の対応に戸惑う。ちなみにローカルなルート、村のため、村にはツーリストは僕だけだ。旅にトラブルはつきものだ。さあ、どうする?